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ライブ/レクチャー/ハンズオン! ブックラ三昧で過ごす日曜日の午後
ロバート・モーグと並ぶシンセ界のパイオニア=ドン・ブックラ。1963年に発表したBuchla 100は、既存の楽器の模倣ではなくあくまで電子音楽の演奏を目的に開発され、先鋭的なアーティストから熱い支持を集めます。Moogの減算合成とは異なる発想の「コンプレックスオシレーター→ローパスゲート」による加算合成は、彼がサンフランシスコを拠点としていたため“西海岸系”と呼ばれ、現代のモジュラーシンセシーンにも大きな影響を与えています。
2016年にドン・ブックラが亡くなった後もBuchlaは現行の200eシリーズに意欲的なモジュールを追加し続け、さらには2024年に“Modern”と“Retro”というMusic Easelの2つの最新バージョンもリリースし、新しいユーザーを獲得しています。
そんなBuchla製品の魅了を多くの人に体験していただくため、3月9日(日)「Sunday afternoon with Buchla」と題したイベントを開催します。Music Easelや200eシリーズのレクチャーやライブ、さらにはビンテージの200シリーズによる演奏を交えつつ、現行のBuchla製品をじっくりと触っていただく一日となります。この貴重な機会をぜひお見逃し無く!
<タイムテーブル>
12:00〜13:00 ──ハンズオンタイム──
13:00〜13:30 【レクチャー】Tiptop/Buchla 200 by 平井亮(有限会社 福産起業)
13:30〜14:00 ──ハンズオンタイム──
14:00〜14:30 【レクチャー&ライブ】Buchla 200eの世界 by 金子雄樹
14:30〜15:00 ──ハンズオンタイム──
15:00〜15:30 【レクチャー】Buchla Music Easel by 平井亮(有限会社 福産起業)
15:30〜16:00 ──ハンズオンタイム──
16:00〜16:20 【ライブ】Buchla Music Easelインプロビゼーション by 蓮沼執太
16:20〜17:00 ──ハンズオンタイム──
17:00〜17:30 【ライブ】ビンテージBuchla 200インプロビゼーション by 長嶌寛幸(Dowser)
17:30〜18:00 【トークセッション】Talking about Buchla! by 長嶌寛幸/蓮沼執太/金子雄樹/平井亮
18:00〜19:00 ──ハンズオンタイム──
*時間は変更になる場合があります。
*入場者多数の場合、入場制限を行う場合があります。あらかじめご了承ください。
<開催概要>
開催日:2025年3月9日(日) 12:00〜19:00
入場料:無料 *事前登録制。Peatixよりご予約のお手続きをお願いいたします。
会場:御茶ノ水RITTOR BASE 〒101-0062 東京都千代田区神田駿河台2-1 お茶の水クリスチャン・センターB1
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主催:リットーミュージック
協賛:福産起業
出演者プロフィール
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長嶌寛幸(Dowser)
東京藝術大学大学院映像研究科 映画専攻 サウンドデザイン領域 教授
大学在学中に石井聰亙監督の映画音響ライブ・リミックスを行った事がきっかけで、メディアを問わず多数の作品の音楽、音響を手掛けるようになる。主な映画作品には石井聰亙『エンジェル・ダスト』、大友克洋『メモリーズ エピソード3~大砲の街』、青山真治『エリ・エリ・レマ・サバクタニ』、万田邦敏『接吻』、篠崎誠『SHARING』、高橋洋『恐怖』、濱口竜介『The Depths』、『2018年平昌パラリンピック公式映画』などがある。また、電子音楽グループ『Dowser』としての活動も行っている。
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蓮沼執太
1983年、東京都生まれ。蓮沼執太フィルを組織して、国内外での音楽公演をはじめ、多数の音楽制作を行う。また「作曲」という手法を応用し物質的な表現を用いて、彫刻、映像、インスタレーション、パフォーマンスなどを制作する。主な個展に「Compositions」(Pioneer Works 、ニューヨーク/ 2018)、「 ~ ing」(資生堂ギャラリー、東京 / 2018)などがある。また、近年のプロジェクトやグループ展に「Someone’s public and private / Something’s public and private」(Tompkins Square Park 、ニューヨーク/ 2019)、「FACES」(SCAI PIRAMIDE、東京 / 2021)など。第69回芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞。最新アルバムに『unpeople』(2023)。2月にオリジナルEP『+1P EP』(2025)をリリース。
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金子雄樹
音楽家。過去に現代音楽レーベルSteinhandを主宰し、三輪眞弘、ヲノサトル、野村誠の作品をプロデュース。YK Rehabilitation名義でEMS Synthi AKSの即興演奏CD『EMS for ICU』(1999年/Kaeru Café)、3ピース・バンド全角の『反核』(2012)プロデュース、鈴木四郎康の現代詩を使ったCD『少女皮剥ぎ』(2013)をリリース。近年はバンドのプロデュースなども手掛ける
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平井亮(福産起業)
有限会社 福産起業にて、取扱製品の修理/サポート業務を主に受け持つ。ヴィンテージから最新製品まで、世界中の沢山の電子楽器に触れてきた経験があり、シンセサイザーの持つインターフェース・デザインが与える音楽と演奏への影響について強い興味を持ちます。レクチャーではシンセサイザー回路の歴史と技術、または作曲や演奏のための楽器として、Buchlaシンセサイザーの持つ2つの側面の関係を、独自の視点で紐解きます。
イベントの詳細はRITTOR BASE イベントページをご覧ください。