Prophet-5 と Prophet-10 の OS バージョン 2.0 で「スタック・モード」と「スプリット・モード」の機能が追加されました。これはメインのユーザーズ・ガイドでは説明されていない新機能です。この OS を使用すると、Prophet-10(またはボイス・エキスパンション・カードを搭載した Prophet-5)がバイティンバーになり、2つの異なるサウンド / プログラムを同時に演奏することができます。OS 2.0 には、グローバル・メニューの「3段目」からアクセスできる新しいボイス・マネージメント・コマンドも含まれています。
追補版では、これらの新機能について説明します。
オペレーティング・システムのバージョンを確認する
Prophet-10 を新品で購入された場合 OS 2.0 がすでにインストールされているかもしれません。OS 2.0 がインストールされておらず、ここで説明する新機能を使いたい場合は OS をアップデートする必要があります。
Prophet-10 の OS をアップデートするには、コンピューターと USB ケーブル、または MIDI ケーブルと MIDI インターフェースが必要です。システム・アップデートの方法については、福産起業ウェブサイト(日本語)を参照してください。Prophet-10 の OS の最新バージョンは SEQUENTIAL のウェブサイト(英語)の Prophet-10 Support ページでダウンロードできます。
OS のバージョンを確認する
- Prophet-10 の電源を入れます。
- GLOBALS ボタンを押しながら、PROGRAM SELECT ボタン 1 を押します。Main OS のバージョンがディスプレイに表示されます。
- GLOBALS ボタンを押しながら、PROGRAM SELECT ボタン 2 を押します。Panel OS のバージョンがディスプレイに表示されます。
- OS が最新バージョンか確認します。
- OS のバージョンが古い場合は、 SEQUENTIAL のウェブサイトの Prophet-10 サポートページから最新バージョンをダウンロードし、福産起業ウェブサイト(日本語)サポートページに従って Prophet-10 をアップデートしてください。
重要
OS をアップデートした後は、RECORD ボタンを押しながら GLOBALS ボタンを押して、Prophet-10 の GLOBAL パラメータを更新する必要があります。
注意
Main 1.5.0 以下の OS からのアップデート後は、グローバル・パラメータのリセットとキャリブレーション設定の消去を行うことをお勧めします。 アップデート後は、Prophet-10 を最初から調整し直す必要があります。
- グローバル・パラメータををリセットする : RECORD ボタンを押しながら GLOBALS ボタンを押します。
- キャリブレーション設定を消去する:RECORD ボタンを押しながら TUNE ボタンを押します。
スタックとスプリットの使い方
OS 2.0 では Prophet-10(またはボイス・エキスパンション・カードを搭載した Prophet-5)はバイティンバーになり、同時に 2 つの異なるサウンド / プログラムを演奏することができます。2つのレイヤーは「レイヤーA」と「レイヤーB」と呼ばれています。
スタック・プログラムまたはスプリット・プログラムは、ディスプレイのプログラム番号の横に丸いLEDドットが表示されます。
- ドットが表示されない場合は Prophet-10 が通常モード(スタックやスプリットなし)であることを表示しています。
- 中央の番号(バンク)の後に点灯するドットが表示さていれる場合は「スタック・モード」が有効です。
- 中央の数字(バンク)の後に点滅するドットが表示さていれる場合は「スプリット・モード」が有効です。
- 左端の数字(グループ)の後にドットが表示されていない場合は「レイヤーA」が有効です。
- 左端の数字(グループ)の後にドットが表示されている場合は「レイヤーB」が有効です。
スタック・モード
2つのプログラムをスタックする(重ねる)ことで、全く異なるプログラムを重ねることができ、より複雑なサウンドを作り出すことができます。スタック・モードでは同時発音数が半分になり、10ボイスの Prophet-10 は、1つの鍵盤を弾くごとに2つのボイスが使われるため、5ボイスのシンセサイザーとして機能します。
スタック・モードをオンにする
- GROUP SELECT、BANK SELECT、PROGRAM SELECT ボタンでプログラムを選択します。このプログラムがスタックのレイヤーAになります。
- PRESET ボタンを押し続けます。ディスプレイには、現在のモードが「NoR(ノーマル)」として表示されます。
- PRESET ボタンを押したまま、Inc/Bank SELECT ボタンを押します。ディスプレイに「StC(スタック)」と表示され、プログラムがスタック・モードになったことを表示します。
- PRESET ボタンを離します。
レイヤーBのプログラムを選択する
- PRESET ボタンを1回押します(押したままにしないでください)。
- ディスプレイに「B」と表示され、レイヤーBが選択されたことを表示します。続いてレイヤーBのプログラム番号が表示されます。
- GROUP SELECT ボタン、BANK SELECT ボタン、PROGRAM SELECT ボタンを使用して、レイヤーBのプログラムを選択します。
- Prophet-10 を演奏してみて、サウンドがスタックしていることを確認します。
- PRESET ボタンをもう一度押すとレイヤーAに戻り、プログラムが保存されます。
スタックの各レイヤーの音量を設定する
- スタック・モードがアクティブな状態で、調整したいレイヤーを選択します。初期状態ではレイヤーAが選択されています。
- レイヤーBにアクセスするには、PRESET ボタンを1回押します。ディスプレイに「B」と表示され、レイヤーBが選択されていることを表示します。その後、レイヤーBのプログラム番号が表示されます。
- VELOCITY ボタン(AMPLIFIER セクションの上のボタン)を押し続けます。ディスプレイには、現在選択されているのレイヤーのプログラムの音量が表示されます。
- VELOCITY ボタンを押したまま、Inc / Dec ボタン(BANK SELECT / GROUP SELECT)を押して、現在選択されているレイヤーの音量を設定します。Inc / Dec ボタンを押し続けると自動的に値が増減し続けるので、ボタンを何度も押さずに素早く値を変更できます。
- もう一方のレイヤーに切り替えるには PRESET ボタンを押します。手順3と4を繰り返し、必要に応じてそれぞれのレイヤーの音量を設定します。
スタック・モードをオフにする
- PRESET ボタンを押し続けながら Dec / GROUP SELECT ボタンを押して「NoR(ノーマル)」にリセットします。
- PRESET ボタンを離します。
スプリット・モード
スプリット・モードは、鍵盤の左側の鍵盤を弾くとレイヤーAのプログラムを、鍵盤の右側を弾くとレイヤーBのプログラムを同時に演奏することができます。レイヤーAとレイヤーBの音が切り替わる特定の鍵盤を「スプリット・ポイント」と呼び、プログラムとともに保存されます。同時発音数は2つのプログラムに均等に割り当てられており、レイヤーAとレイヤーBでそれぞれ5ボイスを使用できます。
スプリット・モードをオンにする
- GROUP SELECT、BANK SELECT、PROGRAM SELECT の各ボタンでプログラムを選択します。このプログラムがスプリットのレイヤーAとなります。
- PRESET ボタンを押し続けます。ディスプレイには、現在のモードが NoR(ノーマル)と表示されます。
- PRESET ボタンを押したまま、Inc/Bank SELECT ボタンを2回押します。ディスプレイに「spL(スプリット)」と表示され、プログラムがスプリット・モードになったことを表示します。
- PRESET ボタンを離します。
レイヤーBのプログラムを選択する
- PRESET ボタンを1回押します(押したままにしないでください)。
- ディスプレイに「B」と表示され、レイヤーB が選択されたことを表示します。続いてレイヤーBのプログラム番号が表示されます。
- GROUP SELECT ボタン、BANK SELECT ボタン、PROGRAM SELECT ボタンを使用して、レイヤーBのプログラムを選択します。
- PRESET ボタンをもう1度押すとレイヤーAに戻り、プログラムが保存されます。
スプリット・ポイントを設定する
- スプリット・ポイントとして設定したいキーを押し続けます。
- PRESET ボタンを押し続けます。
- Inc/BANK SELECT ボタンを1回押します。スプリット・ポイントが設定されます。
- PRESET ボタンを離します。(スプリット・モードをリセットするには、手順1~3を繰り返します)。)
スプリット・モードをオフにする
- PRESET ボタンを押し続けながら、Dec / GROUP SELECT ボタンを押して「NoR(ノーマル)」モードにリセットします。
- PRESET ボタンを離します。
スプリットの各レイヤーの音量を設定する
- スプリット・モードがアクティブな状態で、調整したいレイヤーを選択します。初期状態ではレイヤーAが選択されています。
- レイヤーBにアクセスするには、PRESET ボタンを1回押します。ディスプレイに「B」と表示され、レイヤーBが選択されていることを表示します。その後、レイヤーBのプログラム番号が表示されます。
- VELOCITY ボタン(AMPLIFIER セクションの上のボタン)を押し続けます。ディスプレイには、現在選択されているのレイヤーのプログラムの音量が表示されます。
- VELOCITY ボタンを押したまま、Inc / Dec ボタン(BANK SELECT / GROUP SELECT)を押して、現在選択されているレイヤーの音量を設定します。Inc / Dec ボタンを押し続けると自動的に値が増減し続けるので、ボタンを何度も押さずに素早く値を変更できます。
- もう一方のレイヤーに切り替えるには PRESET ボタンを押します。手順3と4を繰り返し、必要に応じてそれぞれのレイヤーの音量を設定します。
スプリット・モードをオフにする
- PRESET ボタンを押し続けながら GROUP SELECT ボタンを2回押して「NoR(ノーマル)」にリセットします。
- PRESET ボタンを離します。
スタック/スプリット・プログラムを保存する
スタック/スプリット・プログラムを作成したらプログラムを保存します。
スタック/スプリット・プログラムを同じプリセットの位置に保存する
- レイヤーAを選択した状態で RECORD ボタンを押します。RECORD ボタンの LED が点滅します。
- PROGRAM SELECT ボタン(1~8)を押して、プログラムの「1」の桁を指定します。
- RECORD ボタンのLEDの点滅が止まり、プログラムがユーザー・サウンドセットに保存されます。
スタック/スプリット・プログラムを別のグループやバンクに保存する
- レイヤーAを選択した状態で RECORD ボタンを押します。RECORD ボタンの LED が点滅します。
- GROUP SELECT ボタンを繰り返し押して、バンク1~5を切り替え、目的のグループの場所を探します。
- BANK SELECT ボタンを繰り返し押して、バンク1~5を切り替え、希望するバンクの場所を見つけます。
- PROGRAM SELECT ボタン(1~8)を押して、プログラムの「1」の桁を指定します。
- RECORD ボタンの LED の点滅が止まり、プログラムがユーザー・サウンドセットに保存されます。
重要
プログラムを保存すると、そのプログラムのノーマル/スタック/スプリットの設定がレイヤーAに保存され、レイヤーBのプログラムへの「リンク(紐付け)」も同時に保存されます。レイヤーBプログラムの設定(サウンド・パラメーター)は、レイヤーAプログラムの一部としては保存されません。あくまでレイヤーAは、レイヤーBとして選択したプログラムが Prophet-10 のプログラム群の中の、どのグループ、バンク、プログラム番号にあるかの「リンク(紐付け)」を保存するだけです。このため、レイヤーBとして選択したプログラムを編集または上書きした場合、編集または上書きされたバージョンのプログラムがレイヤーBとして使用されることになります。
重要
スタック/スプリット・プログラムでレイヤーBのプログラムを保存するには、レイヤーBを選択した状態で RECORD ボタンを押すと、そのまま通常の手順でプログラムを保存することができます。
ポリ・ユニゾン・モード
OS 2.0 で Prophet-10 に「ポリ・ユニゾン」という新しいユニゾン・モードが追加されました。このモードでは、演奏する音ごとに2つのボイスが割り当てられ、同時発音数は半分になります。つまり Prophet-10 は、各音で2つのボイス(および4つのオシレーター)を重ねて、5音のコードを演奏することができます。
ポリ・ユニゾン・モードを有効にする
- UNISON ボタンを押し続けます。
- BANK SELECT ボタンと TENS ボタン(Dec/Inc)を使用して、ユニゾンモードを「pu2(ポリユニゾン)」に設定します。
- 標準のユニゾン・モードに戻すには、手順1~2を繰り返し「off」を選択します。
5ボイス・リミットモード
OS 2.0 では、Prophet-10 に新しい「5ボイス・リミット」モードが追加されました。このモードは Prophet-5 のボイス・アロケーション(ボイスの割り当て) をエミュレートし、使用可能な同時発音数を5ボイスに制限します。
5ボイス・リミットモードを有効にする
- BANK SELECT ボタンを押しながら GLOBALS ボタンを1回押して、グローバル・メニューの「3段目」を表示します。
- PROGRAM SELECT ボタン1を押します。
- BANK SELECT ボタンと TENS ボタン(Dec/Inc)を使用して、5ボイス・リミット・モードを「5VC(5ボイス)」に設定します。
- 設定が終わったら、GLOBALS ボタンを 1 回押して終了します。
- 標準の10ボイスモードに戻したい場合は、手順1~3を繰り返し「ALL」を選択します。
ラウンドロビン・ボイス・アロケーション・モード
OS 2.0では、新たに「ラウンドロビン・ボイス・アロケーション」モードが追加されました。このモードは通常の Prophet-5/10 とは異なり、「演奏された順」にボイスが割り当てられます。
ラウンドロビン・ボイス・アロケーション・モードを有効にする
- BANK SELECT ボタンを押しながら GLOBALS ボタンを 1 回押して、グローバル・メニューの「3段目」を表示します。
- PROGRAM SELECT ボタン 2 を押します。
- BANK SELECT ボタンと TENS ボタン(Dec/Inc)を使用して、ボイス・アロケーション・モードを「rr(ラウンドロビン・モード)」に設定します。
- 完了したら、GLOBALS ボタンを 1 回押して終了します。
- 通常のモードに戻りたい場合は、手順 1~3 を繰り返して「P5(Prophet-5)モード」を選択します。