Model 259t

Programmable Complex Waveform Generator

Programmable Complex Waveform Generator Model 259t は2つの高精度アナログ・オシレーターを搭載したコンプレックス・オシレーター・モジュールです。スイッチの内部結線でFM/AM/Timbre の変調機能にアクセスし、その変調量を CV でコントロール可能にするモジュレーション機能、ウェーブシェイピングの変調を可能にする Timbre/Harmonics 機能を備えます。この 259t は、西海岸式オシレーターの元祖とも言えるコンプレックス・オシレーター・モジュールを、ユーロラックフォーマットで再現したモデルです。
また、大きな特徴として、ART フォーマットにも対応しており、OCTOPUSやART QUANTIZER などの ART 対応モジュールを使用して自動チューニングが可能。これにより、メロディックな用途にも素早く対応できるようになっています。

オシレーター・セクション

259t は MODULATION OSC (モジュレーション・オシレーター) と PRINCIPAL OSC (プリンシパル・オシレーター) の2つのオシレーターを備えています。

MODULATION OSC (モジュレーション・オシレーター)
三角波の固定出力に加え、三角波、矩形波、ノコギリ波で切り替え可能な信号出力があります。LFO モードと可聴域のオシレーター・モードで切り替えることができ、その周波数コントロールは 1V/OCT または ART 信号を受け取ることが可能です。モジュレーション用途で使用するための CV 出力もあります。

PRINCIPAL OSC (プリンシパル・オシレーター)
3つのオーディオ出力があります。サイン波、矩形波、そして Timbre と Harmonics セクションを介して無限の複合波形を生成する「Final」出力です。
プリンシパル・オシレーターは可聴域で動作しますが、その周波数範囲は CV でオフセットを加えることで上下に調整することができます。また、1V/OCT から ART に切り替えることも可能です。

両オシレーターは独立して使用できるほか、モジュレーション・オシレーターを変調ソースとして利用することも可能です。


モジュレーション・セクション

モジュレーション・オシレーターは、プリンシパル・オシレーターの FM (周波数変調)、AM (振幅変調)、および Timbre セクションへの変調に使用できます。各変調の量は「Mod Index」ノブおよびその CV 入力で調整できます。これらのモジュレーションは複数同時に有効にすることも可能です。

Pitch mod. (周波数変調)
スイッチを左に設定すると、プリンシパル・オシレーターの「周波数」がモジュレーション・オシレーターによって変調されます。

Ampl. mod. (振幅変調)
スイッチを左に設定すると、プリンシパル・オシレーターの「振幅」がモジュレーション・オシレーターによって変調されます。

Timbre mod.(波形変調)
スイッチを左に設定すると、Timbre パラメーターがモジュレーション・オシレーターによって変調されます。これは 259t モジュールにおいて特徴的なデザインです。

PHASE LOCK:
PHASE LOCK のオーディオ入力ジャックにはアッテネーターがあり、入力信号の周波数にこのオシレーターの周波数をフェーズロックさせます。入力信号の周波数がオシレーターの周波数に近いか、より低い場合、オシレーターは入力信号の周波数に「ロック」されます。入力信号の周波数が高い場合、オシレーターは入力信号の最も近いサブハーモニックに「ロック」されます。これにより、ユニゾンやオクターブ、ハーモニクスでチューニングされた2つのオシレーター間で発生する不快なうなりを打ち消すことができます。


Timbre/Harmonics セクション

Timbre/Harmonics セクションには3種類のウェーブ・シェイパーがあり、元となるサイン波とクロスフェードさせることができます。
3種類のウェーブ・シェイパーは以下の通りです:

  • Wave Folder (ウェーブ・フォールダー)
  • ノコギリ波
  • Mシェイプ (矩形波に近い形状)

Order (オーダー) ノブは、ウェーブ・フォールダーと、ノコギリ波/M シェイプの間でクロスフェードします。
Order が完全に low の位置の場合、出力はウェーブ・フォールダーのみとなり、その場合 Timbre ノブは波形の折り畳み (Fold) 量のパラメーターとなります。

Symmetry (シンメトリー) は、フォールダーに入る音声信号に DC (直流) を加算することで、折り畳み形状を非対称なものへと変化させます。Order を完全に High の位置にした状態では、Symmetry ノブではノコギリ波/Mシェイプがクロスフェードします。

Timbre ノブはサイン波とウェーブシェイプ後の波形の間で、音色がクロスフェードします。


ART によるピッチコントロール

259t オシレーターのピッチは、1V/OCT CV で手動で制御することも、ART によるオートチューン機能を使用して、より高い音程精度で自動的に制御することもできます。ART を有効に設定すると、CV FM 入力は無効になることに注意してください。オーディオ FM とその他のすべての入力は有効です。
ART を使用するためには OCTOPUS や ART QUANTIZER モジュールが必要になります。

Buchla & Tiptop Audio「Eurorack 200 シリーズ」について

アメリカ西海岸の伝説的シンセサイザー・メーカー「Buchla(ブックラ)」と Tiptop Audio のコラボレーションにより生まれた「Eurorack 200」シリーズ。およそ半世紀前に開発され、とても希少なモジュラー・シンセサイザーである「200 シリーズ」をユーロラック・フォーマットで再生産しました。西海岸スタイルのシンセシスの真髄である Buchla モジュールを、現代の多くのモジュラー・プレイヤーへ。Eurorack 200 シリーズはあなたのモジュラー・システムに西海岸の風を吹かせます。

製品名Model 259t Programmable Complex Waveform Generator
製品種別ユーロラック・モジュラーシンセサイザー
定価91,900 円(税別)
JAN コード4580646114515
34HP
奥行き25mm
消費電流+12V : 260mA
-12V : 105mA