CRAFTsynth v2.0

1980 年代に発売された伝説的な名機 PPG Wave から始まった「ウェーブテーブル・シンセシス」は現代に至るまで数多くのシンセサイザーで取り入れられ、そのカラフルなサウンドはそれぞれの時代を象徴する名曲で使用されてきました。古くマニアックなシンセシス方式として一度は忘れ去られかけたウェーブテーブル・シンセシスですが、近年では EDM に代表される最新のダンスミュージックでウェーブテーブル・サウンドが多く使用され再評価されています。

クラシックなウェーブテーブル・シンセサイザーはパラメーターの数が多く、その複雑なシンセシスゆえ、エディットするには非常に手間がかかります。CRAFTsynth 2.0 はそんなウェーブテーブル・シンセサイザーをシンプルで簡単に、そして快適にエディットでき、最高の結果を得ることができるよう設計されています。

CRAFTsynth v2.0 の心臓部であるオシレーターは2基を同時に使用可能です。それぞれのオシレーターには8種類のオシレーター・バンクのなかから1種類ずつをアサインし、内包する5種類のウェーブテーブルをモーフィング可能です。オシレーター・バンクは標準的なシンセ波形から、MODAL のハイエンド機種である 002 のバンク、ポリゴン波やフォルマントを含むバンクなどユニークなバンクも用意されています。

追加搭載されている9種類目の サイン/ノイズ・バンクは WAVE2 でのみ使用可能で、オシレーター・モディファイアと併用すると効果的です。

スプレッド/ユニゾン機能は追加のオシレーターを有効にし、分厚いユニゾン・サウンドやコードを演奏する事ができます。モノフォニックである事を全く感じさせない、豊かなサウンド・バリエーションを加えます。

フィルターは Modal が設計したステイト・バリアブル2ポール・レゾナント・フィルターを搭載。MORPH ノブを回すかモジュレーション・マトリクスを使用すれば、フィルターの特性をローパス〜バンドパス〜ハイパスへとモーフィングさせる事ができます。

8種類のモジュレーション・ソースと36種類のモジュレーション・デスティネーションを持つモジュレーション・マトリクスを搭載しています。本体からは LFO-1、LFO-2、MOD-EG をアサイン可能。MODALapp を使用するとベロシティやモジュレーション・ホイールなど、合計8種類のモジュレーションを設定する事ができます。

コンパクトな8鍵タッチ MIDI キーボードを搭載。ルートノートとスケールを設定して簡易的な演奏やサウンドのプレビュー、アルペジエーターの演奏やシーケンスをプログラムする際に使用できます。もちろん MIDI で外部のキーボードやシーケンサーなどを接続して演奏することもできます。PRESET キーと併用してパッチの選択や各種設定にも使用します。

CRAFTsynth v2.0 は USB MIDI クラス・コンプライアントに対応しており、コンピューターに接続するだけで使用でき、特別なドライバーは必要ありません。