RS-100N

概要

RS-100N LPF は、厳選された低ノイズ・トランジスタを使用したクラシックな Moog カスケードに基づく、非常に優れた -24dB/oct  Moog タイプ・フィルターです。RS-100N バージョンは、安定性、トラッキング、歪み挙動、周波数範囲に関して RS-100S からのすべての改良点を備えています。「フェイスプレート」の刷新や「デュアルバス」の採用など、現代のモジュラー・プレイヤーのニーズに合うように再設計されたNシリーズの製品です。

特徴

RS-100N バージョンは、安定性、トラッキング、歪み挙動、周波数範囲に関して RS-100S からのすべての改良点を備えています。
新しいフロント パネルとバス コンセプトのおかげで、このバージョンの RS-100 は Doepfer スタイルの Eurorack システムと完全に互換性があります。

このモジュールには、マニュアルおよび CV コントロールできるレゾナンスとカットオフ用の２つの CV-IN 入力があります。周波数範囲は、10Hz から約 35kHz です。フィルター・カスケードで使用されるトランジスタは低ノイズな物が選択され、さらにペア・マッチングされているため、周波数スペクトル全体にわたる動作が改善されています。１分間のウォームアップ後の温度安定性が向上し、フィルターは自己発振時にクリーンでトラッキングの良いサイン波オシレーターとして使用できます。

ローパス・フィルターについて

フィルターとは、サウンドを変化させて新たなサウンドを作成する手段のひとつです。最も一般的な方法は、オーディオ・スペクトルの一部を削除することです。つまり、低周波数と高周波数を減衰するか、スペクトルに「穴」を作ることです。他の種類のフィルターは、スペクトルの一部を強化したり、時間領域で動作して、周波数レスポンスを変更するのではなく、信号の一部を削除したりします。

アナログ・シンセシスで最も一般的なフィルターは、ローパス・フィルターと呼ばれ、まさにその名前がその機能を表しています。つまり、カットオフ周波数より下のスペクトルの部分を通過させ、カットオフ周波数より上の周波数を減衰させます。

アナログ・シンセシスで最も高く評価されているローパス・フィルターは、1960 年代後半にロバート・モーグ博士によって開発されました。それから10年、このフィルターはモジュラーのモーグ・シンセサイザーで初めて登場しましたが、最も優れた成果を挙げたのは 1970 年の Minimoog の登場でした。かなり限定された楽器ではありますが、この個性的なフィルターのおかげで他のすべての楽器の基準となり、ほぼ 40 年間、最も望ましく完成したモノフォニック・シンセサイザーという評判を保っています。

Moog のラダー・フィルターと呼ばれる回路は、これ自体特別なものではなく、他の多くのフィルター設計でそのレスポンスをエミュレートできます。ただし、Moog の回路にはわずかな歪みが見られるという欠点がありました。多くのエンジニアがこれを修正しようとしましたが、Moog Music のエンジニアは修正しませんでした。おそらく、そのサウンドが音楽的に心地よいと認識していたためでしょう。実際、シンセサイザーが Minimoog のように聞こえる場合、それは「暖かい」または「クリーミー」と呼ばれます。そうでない場合は、「薄い」または「魅力がない」と言われることがよくあります。

RS-100 24dB/oct ローパス・フィルターは、Minimoog のフィルターを模倣しており、周波数領域 (オーディオ信号に対する動作) と時間領域 (CV に対する時間経過に伴うレスポンス) の両方でほぼ同一の特性を示します。カットオフ周波数以下では、レスポンスは DC までほぼフラットです。フィルターが完全に開いている場合、20kHz に近い信号を通過させます。

RS Integrator N シリーズ・モジュールについて

N シリーズ・モジュールは Analogue Systems のベストセラー・クラシック・モジュールのパネルデザインを刷新し、現代のモジュラー・プレイヤーのニーズに合うように改良されたシリーズです。

• パネルデザインを合理的で見やすいデザインに刷新。
• 他のメーカーのユーロラック・ケースへ柔軟にマウントできる横長のネジ穴を搭載。
• 「デュアルバス」を搭載し Analogue Systems のケース、一般的なユーロラック・ケースのどちらからも電源を供給可能。（Analogue Systems 用バスケーブル付属。ユーロラック用バスケーブルは別売です。）

Analogue Systems 製ケースにマウントする場合

付属の Analogue Systems 用バスケーブルを使用します。

一般的なユーロラック・モジュラーケースにマウントする場合

別売りのユーロラック用バスケーブルを使用するか、付属の Analogue Systems 用バスケーブルと変換コネクタ「AS-DO（別売）」を使用します。