Jumbler

6 Channel Signal Combiner and Distributor for N.U.S.S.

Jumbler (ジャンブラー) は、ニュー・ユニバーサル・シンセサイザー・システム (N.U.S.S.) およびあらゆる Eurorack フォーマットのモジュラーシンセサイザーに対応した、6入力×6出力のアナログ信号コンバイナー / ディストリビューターです。

「ジャンブル (Jumble)」は N.U.S.S. における基本コンセプトのひとつで、パッチのルーティング構造を電圧制御によって即座に組み替え (ジャンブル=撹拌) し、テーマに基づく多様な変奏を生み出すことを目的としています。

Jumbler は、最大6系統のモジュラー信号について、入力 (ソース) と出力 (デスティネーション) の両方を動的に再配置できるモジュールであり、操作パラメーターは「Rotate (回転)」と「Radiate (放射)」の2つのみで制御されます。

入力信号は、Rotate により出力順が回転的にずれ、Radiate により各出力へのミックス比率が変化します。

単純なスイッチング回路とは異なり、Jumbler はアナログ VCA ベースの回路設計を採用しており、クロスフェードを伴う連続的かつ滑らかな遷移や、ハイブリッド信号の生成に最適化されています。

Jumbler は、ユーザーからは「6系統の RxMx モジュールをスタックしたような挙動」と評されています。

Jumbler の使用分野には、「典型的な使用」を構成する3つの主要なエンドポイント/特異点があります。

  • 信号配信。単一の発信元信号を6つの送信先のいずれか、または複数の送信先 (最大6つすべて) に送信します。
  • シグナル・ファンネリング。6つの発信元信号を1つの宛先に、1つずつ、または混合して送信します。
  • ジャンブリング。6つの発信信号を6つの異なる送信先に送信し、ルーティングとブレンドを自由に切り替えます。

1対6、6対1、6対6は「エンドポイント」ですが、もちろん入力と出力の任意の組み合わせを使用できます。

Features

特徴

  • 制御電圧のハイブリッドミックス、複雑な波形ブレンド
  • ゲート信号やクロック信号のリコンビネーション (再合成)
  • オシレーター波形のダイナミックミックス
  • エフェクトチェーンのリアルタイムリルーティング
  • マトリクスミキサー型パッチング、フィードバックループ構築など

パッチ・アイデア

アルペジオ / コード生成

最大6つの個別トーンを Jumbler の入力にパッチし、それぞれをコードの構成音にチューニングします。

Rotate を変調することでアルペジオを作成します。ランプ波形で変調することで線形なアルペジオ、丸みのある形状で順 / 逆方向のフレーズ、ランダム波形でランダマイズされた音符列が得られます。

Radiate を変調することで、複数のノートをブレンドしコードを形成します。変調量が増えるほど、コードに含まれる音数も多くなります。

Rotate と Radiate を併用することで、コード内の音群のどこに重心を置くかを動的に変化させることができます。

モノ / ステレオ / クアッドなどでのスキャン・ミキサー

任意の数の信号を Jumbler に入力し、その出力のひとつをモニターにパッチします。

Rotate と Radiate を操作することで、入力信号群のブレンドを出力として得られます。

上記の応用例として:

  • 出力1と4をモニターにパッチし、それぞれをステレオの L/R にパンニングすると、ハードステレオの空間ミックスが得られます。
  • 出力のうち任意の4つを選び、クアッドシステムのモニターにパッチすることで、4ch再生が可能になります。
  • 出力を奇数個 (例:3つ、5つなど) 選び、3:1や5:1といった独自のマルチチャンネル環境に対応することも可能です。

これらすべての例において、Rotate の変調が空間的なアニメーションの鍵を握ります。

JUMBLE (パッチの撹拌)

Jumbler の Rotate を正午 (中央) に、Radiate を反時計回り (CCW) に設定します。

各変調信号を Jumbler を経由して目的の CV 入力 (例:LPG) へ送ります (例:変調信号をChannel 1の入力に、Channel 1の出力を LPG へパッチ)。

この操作を、パッチ内のすべての変調信号 (最大6系統まで) に対して行います。

準備が整ったら、Rotate を変調してパッチ全体を“Jumble (撹拌) ”しましょう。

Rotate を正午に戻すことで、元の状態にリセットされます。

可変 FX センド

信号を Jumbler の入力にパッチし、Jumbler の複数の出力をエフェクトモジュール (ディレイ、リバーブ、フィルターなど) の入力へ送ります。各モジュールは 100%WET の設定にしてください。

それらのエフェクト出力をミックスし、その合成出力をモニタリングします。

Rotate を変調すると、信号がどのエフェクトにルーティングされるかが変化します。

Radiate の値を上げると、複数のエフェクトへ同時に信号が送られ、ブレンドされた処理結果が得られます。

製品名Jumbler
製品種別ユーロラック・モジュラーシンセサイザー
定価47,400 円(税別)
JAN コード4580646115284
10HP
奥行き43mm
消費電流+12V : 178mA
-12V : 92mA